2011年10月14日金曜日

概算見積後のコストコントロール 4 デザイン、仕様の見直し

デザイン、仕様(グレード)の見直し、ゾーニング別のグレードの設定

デザインや仕様については、こだわりの部分ですが、工区、工期を別けることができない
場合は、デザイン、仕様の見直しも必要です。

デザインとコストについての関係については、ひだ無し1.2倍と2ツ山1.5倍ではひだ無しの
方がコストが安いですが、デザインについては、好みの問題も大きく、シンプルな感じが
お好みの方であれば、コストは関係なく、ひだ無しで選ばれる場合も 多いと思います。

また、ゾーニング別にグレードを設定して、メリハリをつける事も有効です。

生地の種類とデザインによっては、何割もコストが変わる場合がありますので、
ご自身のだいたいの予算を決めてから LINNETのようなショップに相談していただけると、ショップ側も それが可能かどうか、その他ご提案をしやすいということが言えます。



概算見積後のコストコントロール 3 工区・工期を別けてみよう

工区・工期を別ける

住宅の場合、あまり、工期を分けるという言葉を積極的に聞く事は少ない様に感じますが、
工期(工事期間)を分けるというのも一考に値します。工期、工区(工事の区域割り)は、先ほどのゾーニングで別けましょう。

(住宅工事が、1回こっきりの工事になる事が多い理由の一番は、住宅ローンの関係が大きいかなと思います。
一家の大事業ですが、住宅ローンの金額変更は、手続きが煩雑になりますし、密な打ち合わせが必要で、エネルギーもかかります。《現在ですと、銀行の判断と、追加工事金額によっては、最終ローン金額の変更も可能な場合も有り》
一方、住宅を建てた人からよく聞く話では、外構工事が別途で、本体工事の終わり見えるまで、外構工事の見積りがなかなか出なく、全体金額が把握できない。その見積りがやっとでたらあまりにも高かった。そして、その外構工事に基本的な、水道の引き込みや下水のつなぎ込みの工事、下水道負担金等など当初入っていると思っていた経費があったり、引っ越しも控えていて困った。これならもっと早く話してほしかった等、金額の判らない別途工事も困りものです。)

さて、カーテンの場合、先程のゾーニングで

(事例1)パブリックなゾーンとプライベートなゾーンで別ける
     パブリックゾーンを優先 1期目
     プライベートゾーンは、  2期工事 1年後 それまではクリップで生地を掛けておく。

(事例2)プライベートなゾーン優先
      プライベートゾーンの主寝室のみ 1期目
      その他は格安なもので

(事例3)パブリックなゾーン優先+ダブルのカーテン部分はのレース優先
    パブリックゾーンと
    レースカーテンを1期工事
    ドレープカーテンを 1年後2期工事

(事例4)階別
    1階 1期目
    2階 2期目

など色々なパターンが考えられます。


工期工区を別けることで、無理のない計画を立てられます。


概算見積後のコストコントロール 2 ゾーニングしてみよう

平面のゾーニング


自分や自分達なりに、平面を大きくゾーニング(グループ分け)してしおくと、工期を分けたり、グレードを分ける時など考え易いです。

2階建ての建物で、大きく、1階ゾーン、2階ゾーンと2ゾーンで考える事もあります。


(通常は、平面を考える時にゾーニングをして平面を考えたりしますが、今回はその逆利用)

ゾーニングの例
A 導入 
玄関、エントランスホール
B パブリック:皆が集まる場所、利用する場所
    リビング、ダイニング、
C 調理
キッチン、調理倉庫
D ユーティリティー
    洗面所、WC、脱衣室、風呂、家事室
E プライベート
    寝室、子ども部屋、両親の部屋、書斎etc
F その他1
    ゲストルーム、ホビー
G その他2
    倉庫、設備室

概算見積後のコストコントロール 1

見積りを取った後、自分の予算にあうかどうかが問題ですが、引っ越し時には
物入りな時なので、100%思い通りにならない事もしばしばあります。

また、業者によっては、見積りの半値の8掛けというのもあったりして、
「それでは最初の見積りを高くして、値引率を大きくしているだけでは」という
見積りもあったりと、判断に苦しむ場合もあるでしょう。

最後は、生地のサンプルと予算を睨めっこして決めることになりますが、
見積書の値段を見ているだけでは、お値段は下がらないので、

その場合は、一気にあきらめてしまわないで、

以下3点を大きく考えて、
予算の再配分と自分なりの予算金額を考えて交渉してみましょう。

1.平面のゾーニング(グループ分け)
2.工区・工期を別ける
3.デザイン、仕様(グレード)の見直し、ゾーニング別のグレードの設定

予算オーバーだニャン

2011年10月7日金曜日

ポーランドのポツ窓


上の写真はポーランドの古い農家の窓です。
ゆるやかな斜面に建っていて、ここは、半地下の様な場所でした。
角材の窓枠が少々荒々しいですが、リネンの繊細な感じと相まって
素敵な窓辺になっています。

また、窓上部部屋側には短めの四角いリネンがピンと吊ってあり、
可愛さとシンプルさがあります。

通常、壁づけのカーテンボックスでは、ボックスに目がいってしまいがちで、
圧迫感がある場合もありますが、これは窓枠の幅とカーテンボックスの高さが
ほぼ同じぐらいの寸法なのと、枠と同じ色である事から、うるさく感じません。

こんなかんじの2重吊りは(手前の垂れ飾りはバランスと言う時もあります)
垂れ飾りの部分を手持ちのアンティークリネンをピンやマジックテープで留めたり、
ダブルの機能レールを使う事でも出来そうです。
そして、天井にカーテンボックスがあるタイプでも応用できそうです。


2011年10月4日火曜日

装飾カーテンレールの 取り付け位置


サッシの上に壁(下がり壁)ある場合、カーテンの取り付け位置は思案のしどころです。
機能レールで窓枠に天付け(上枠の下)にして、枠内で納めるか。
もっとも一般的に枠に外付けするか、装飾レール(カーテンロッド)にするか。


サッシの大きさ:ワイド250cm、高さ220cm。装飾レール:直径3cm長さ330cm。


これは自分で設計した自宅のリビングの窓ですが、カーテンロッドの取り付け位置には、
現場で最後まで迷いました。

左)現況      右)シュミレーション
写真左が最終の施工写真で、結局カーテンロッドを窓枠よりも少し高い位置につけました。
右は比較のためにつくった、通常の窓上すぐに取り付けた場合のシュミレーション写真。

この現場は吹き抜け部分で、サッシ上の壁が大きいボリュームがあるので、
カーテンの取り付け位置で全体をまとめています。

上の写真右のタイプですと、高さが低く、
カーテンだまりとのバランスからも少し重い感じ。
かといって、2Fまでの吹き抜けなので、
天井から吊るすとカーテンの高さが6m近くになってしまうし、
洗濯のための取り外しも自由にできなくなります。

そこで、周りの出入り口の高さなどのバランスもみて、
カーテンロッドを窓枠の30cm程度上に取り付けました。
その事により、よりダイナミックな感じになり、取り外しも可能。
へやも広く感じられます。

高さ方向でA30cm、幅方向でブラケット位置をB10cm
ロッドはブラケットより30cm+して作っています。



カーテンを壁より出して取り付けてあることもあり、
カーテン上部裏に壁がある部分もパキッとした影にならず、
間接光の様な効果があらわれて、
やわらかな雰囲気の窓辺になりました。


真ん中のブラケット。壁からロッドの中心で約10cm。



2011年10月2日日曜日

概算見積をとろう2

では、カーテンやブラインドの概算見積を取るにはどうしたら良いでしょうか。

一番簡単なのは、設計者か、工務店、販売者に、建具表がある場合は、そのコピーをもらい、
無い場合は、平面図に窓サイズ(高さと巾)を書いてもらい、それを元に自分のお好きなお店で見積りをとる事です。
(サイズは現場の特殊な事情や、打ち合わせで変更になる場合もあるので
必ず、内装が出来上がってからサイズを図り直して、最終見積もりをとりましょう。)

概算見積時の注意
□工務店さんへは、
1.カーテンレールやカーテンボックス、カーテン、器具及び取り付け共お願いする。
2.カーテンレールやカーテンボックス器具及び取り付けのみお願いしカーテンは自分で手配する。
3.カーテンレール、施主支給で取り付けのみお願いする。カーテンは自分で設置。

の大きくは3パターン考えられますが、
工務店が、自分のイメージのレールやカーテンを手配できない場合は、
3の取り付けのみをお願いする旨伝えておいて、取り付け費用を本体工事に含めて
おきましょう。

□カーテンの見積り時
その場合注意する点は、窓の大きさよりも、カーテンなどを大きくする場合は、できるだけ、
その数字を括弧書きで書いておいた方が最終見積もりとの差額がでなくて良いと思います。




(ex.1の様に窓上に下がり壁がある場合、2の様に窓上から吊る場合と、3の様に天井からカーテンを吊るしたい場合などでコストが変わります)

また、見積り先には、竣工が先なので、
概算見積である旨を伝えておくと相手方との関係もスムーズに事が進むと思います。

そして、見積りがでてきたら、サイズや仕様などをチェックして、
見積もりには値引きの余地があるのか、
予算オーバーの時は仕様変更でコストを下げる事ができるか
などをヒアリングしておきましょう。

□カーテンレール
窓サイズよりもどれ位巾を広げるか、壁のバランスをみて決めましょう。
決められない場合は、窓サイズなどを伝えて相談してみましょう。

※建具表;
平面図に建具に番号を振った建具平面図と建具の姿図、サイズ、仕様を表にしたもの。
最近は住宅の場合は、姿図が無い場合もあります。

概算見積をとろう1

さて、現在の私達の窓は、サッシもガラスの種類も増えて選択肢が
沢山増えています。

新築やリフォームなどでも、内装の材料や色や家具や設備や工事やご近所の事やコストなど、
決める事や心配事が多すぎて、最後になりがちがなのが、カーテンやブラインドなどです。
そして、最後に予算が足りなかったとかのパターンも。

それをさけるには、設計の方にお願いするか、図面を見せてもらって
概算で見積りを取って予算を確保しておく事が安心です。

というのは、こういうアイテムは、契約時の工事金額が大きくならない様に、
工務店さんによっては、「カーテンはどうされますか」と工事半ばに見積りを
出してくるところも多く、施主としても本体工事で頭が一杯で
なかなかそこまで気が回らない事も多いからです。


(一般的な表面に出てくる仕上げの内装工事項目)
1.床
2.壁
3.幅木
4.天井
5.廻りぶち(天井と壁との境)
6.建具 窓サッシ、ガラス、内部建具、建具枠(木工事に含まれる場合も有り) 
7.窓まわり付帯工事(追加工事になりやすい) 
7−1 カーテンブラインド取り付け方法;a.カーテンレール b.カーテンボックス c.下地のみ
7−2 取り付けアイテム;a.カーテン、b.ローマンシェード、c.ブラインド、d.無し
8.作り付け家具 付属家具工事
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(設備) 
9.電気・通信
10.空調
11.給排水
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7-1や7-2の様な項目は、別途工事になりやすい。

窓はいつから

人間が窓の事を意識しだしたのは、何時の頃からだったのでしょうか。
もしかしたら、遥か昔、洞窟に住んでいた頃から、移り行く
太陽や、星、月などを見、入り口から、風や雨が入った時から、
意識しだしたかもしれません。

左)ローマパンテオン 右)ローマ市内遺跡

そして、風雨を塞ぐために、葉っぱや、木や、動物の皮などで、
入り口を塞いだりしていたかもしれません。
また、竪穴式住居の煙出から差し込む月の光が暗闇の家の中を
刻々と時を刻んでいる時からかもしれません。

我が家より 左)月光 右)窓からの光

2011年10月1日土曜日

まえがき

新しい家を建てるにしても、今住んでいる場所を改装するにしても
家のことをあれこれ考えたり、本を読んだり、雑誌を眺めたり、ブログを読んだり、
実際に手を入れたりすることは、楽しいものです。


かの、有名な建築家村野藤吾氏(1891515 - 19841126日)は、
自邸に古民家を移築して床柱をいろいろと動かしてみたり、
実際の検証も兼ねて手を入れられていたとか。
また、フランス南部で郵便配達夫だった貝殻と石ころでフェルディナン・シュヴァルの様に
実際は住まなかったけれども、理想宮と墓所まで作った人や、
身近では、私の絵の先生も、大工さんに大体工事をしてもらった後、
徐々に電気の化粧プレートなどを取り換えたり、壁を塗ったりと、
自分の絵の世界に近い部屋に改装されていました。


それぐらい、住む場所のことに手を入れる事は、日々の生活の場所が変わる事でも
ありますし、楽しいということですね。


ここでは、カーテンを中心に窓周りの事について、書いてみたいと思います。